Sammyです。
今回は日本の投資家として有名な片山昇さんの投資法についてご紹介したいと思います。
こちらはネット上でもいろんな情報が出ていますので、自分のまとめとして記載していきます。
ファンダをベースに投資を行っている方であれば片山さんの投資法はとても参考になると思います。
それでは早速見ていきましょう。
片山昇さんの投資方法
片山さんの投資法は一言でいれば「小型グロース銘柄への集中投資」です。
テクニカルではなくファンダをメインにして時間軸を数年にわたり長期とし、大量を資金を入れていくそうです。
1銘柄に数億と入れるとなれば出来高や関与率の関係で短期的な時間軸を取ることが難しいからでしょう。
また小型グロース株ということで、この後ご紹介しますが、時価総額も小さな銘柄が多いこともあって買い集めることにも時間がかかります。
利益成長が見込める銘柄を数年後に株価が数倍になることを狙ってコツコツ資金を入れていき、大きく利益をとっていくスタイルですね。
では実際の投資法についてもう少し詳しくご紹介します。
銘柄選定
長期の小型グロース株投資においてもっとも重要なのがファンダを分析し、企業の利益成長が見込める銘柄をピンポイントで選定していくことです。
いわゆるファンダを基にした銘柄選定ですが、どのような銘柄を選んでいるのでしょうか。
片山さんが狙っているのは年々売り上げが伸びていく理由があり、販管費もそれに乗じて伸びない企業だそうです。
つまり売上の伸びに比例して販管費が伸びないということはその分が営業利益になり、EPSの上昇を狙っています。
片山さんが一時投資していた電子書籍銘柄で見るとわかりやすいかもしれません。電子書籍はマーケットが拡大していく中でも実際の本を売るわけではなく、ネット上でデジタル書籍を販売していくので、利用者が増えても在庫が増えていくわけではありません。利用者が増えていくことによって売り上げが伸びますが、書籍の種類が増えるだけで販管費が抑えられ売上以上に利益が乗っていきます。
つまり売上上昇とともに粗利が増えていくことが大事だそうです。
片山さんは売上を伸ばすことも大事だけど、利益を伸ばすことが重要といっています。これは長期で株価が上がっている銘柄は売り上げよりも利益が伸びているという経験からだそうです。
ただサプリなどを販売会社などは粗利において注意すべき点があります。
これらの企業は粗利率が高いが広告費が連動して高くなっている場合があります。つまり広告がなければ売り上げが伸びないのならばそれは原価にあたるということです。
BS、PL、CFシートにおいて具体的な項目を見ながら本当に利益として残る部分を意識する必要があるそうです。
銘柄選定において売上もそうだが、利益が伸びることが重要とありました。
純利益が上がっているならEPSが伸びる。EPSが伸びればPERがそのままでも株価は上昇する仕組みだからです。
純利益が上がりそうな変化を事前に想定できそうな銘柄を選び、利益成長と水準訂正による株価の上昇を狙っていくようですね。
ロット数について
買う銘柄が決まったら次はどのくらいその銘柄に資金を入れていくかです。
片山さんは自身の資金の総額から「これくらいなら損失として出ても大丈夫」という面からもロット数を決めていくようです。
おそらく銘柄選定の段階である程度悪いシナリオのほうも想像しているのでしょう。
シナリオが悪い方向になったときにどのくらい売られるのか、時価総額がいくら下がるのかをおおよその目処をつけ例えば20%くらいはドローダウンがあるかもしれないとなったときに、−20%になったとしても耐えれる資金量ということです。
あとは大量に資金を入れるのであれば大株主リストに入ってくる場合もあるので、そういった発行枚数に対する取得量も見られていると思います。
こちらは資金が少額のうちは気にする必要がありませんが、見習うべきところは損失をコントロールしているところです。これは資金が多い少ないにかかわず共通していることで、損失のコントロールはリスク管理にも関わってきますので、こちらに関していえばファンダ派もテクニカル派も同じではないでしょうか。
エントリーと利確のタイミング
エントリーのタイミング
銘柄が決まり、入れる資金量が決まったら最後はどのような売買シナリオを描くかです。
まずエントリーのタイミングについて片山さんは銘柄を見つけたときに少しずつですが、一気に買っていくそうです。
というのも資金量が多いということと時間軸を長期としていることにより、目先の株価の上下は気にしていないのではないかと思います。
とはいっても当然暴落時のようなオーバーシュートには買い向かっていると思っています。シナリオ的に数年後に上がると踏んでいるのであれば、オーバーシュート時は安く買えるチャンスになります。
エントリーのタイミングについては資金量が違いすぎてほとんどの方はあまり参考にならないかもしれませんね。
利確のタイミング
利確のタイミングについてはこのように述べていました。
企業や社会の変化により、業績に影響が出始めて数年後の利益が見えたそのときのバリュエーション、PERやEPSを予想します。そして、それらの指標が自分が予想したものを超えたら売っていくそうです。
というのも自分の考えるシナリオがあって業績や指標が自身のシナリオ数値を上振れてくると、その先はダウンサイドのほうが大きくなっていくと考えているからだそうです。
アナリストレポートなんかも出てその銘柄が知れ渡り、出来高が増えていく過程で自身の玉を捌いていくとも述べていました。確かに保有枚数が多いので、出来高があるうちでないと売れないという現象がおきているからでしょう。
またホールドについても「自分の描いているシナリオが崩れていないのであれば売る理由がない。」と述べられています。
自分が分析し、企業としてのシナリオが見えているのであれば、株価の下落は外部環境での要因になりますので、将来の業績に対する下落とは違うためホールドし続けるとのことです。
利確のタイミングについて感じることは当然なことかもしれませんが、徹底してその企業や市場規模を分析してるということです。
まとめ
今回は片山昇の投資法について自分でもまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
まとめる前に1つ注意しなければいけないのが、この投資法は今現在から見てあくまでも過去のものになっていきます。
個人投資家のレベルがかなり上がってきているのと相場が変化し続けているということもあり、片山さん自身もこの投資法が今現在においてはそのままでは通用しない、とも述べています。
ただファンダをベースに投資を行うにあたっては必要なエッセンスが多く含まれていますので、ご自身の投資法に当てはめつつ、取り入れていけば良いと思います。
それでは簡単にまとめてみることこのようになるかと思います。
ファンダをベースにした小型グロース銘柄への集中投資
粗利が増えていき純利益が上がりそうな変化を事前に想定できそうな銘柄を選び、利益成長と水準訂正による株価の上昇を狙っていく
「これくらいなら損失として出ても大丈夫」という面からもロット数を決める(集中投資なので多くても5銘柄)
銘柄を見つけたときから少しずつ買っていく
業績に影響が出始めて数年後の利益が見えたそのときのバリュエーション、PERやEPSを予想し、自分が予想したものを超えたら売っていく
片山さんの投資法については「勝つ投資 負けない投資」という著書を出版されていたり、ネット上でもいろんな情報がありますので、もっと詳しく知りたいという方はご自身でも調べてみてください。
片山さんのスクリーニングの条件とは違いますが、テンバガーがどういう条件から多く出ているかの記事も私が書いていますので、ご覧ください。