Sammyです。
今日は株式投資におけるリスクリワードレシオについてご説明していきます。
株やFXにおいて損少利大が大事というのはみなさんご存知だと思います。
では実際の数字で見ると損少利大というのはどれくらいが適切なのでしょうか?
少し難しく感じるかもしれませんが、実際の例を見ながらなるべくわかりやすく説明してみたいと思います。
リスクリワードとは?
まずリスクリワードとはなにか?
リスクリワードレシオとは簡単に言えば「リスクと利益を数字で見た時にどちらが大きいか」ということで1回の取引における「損失:利益」の比率です。
例えば、ある株式を1000円で買ったとし、1200円で利益確定、900円で損切りという条件で取引した場合、利益20% : 損失10%となりリスクリワードは利益:損失が2:1になります。
違う例でも見てみましょう。
- 株式を1000円で購入
- 1500円で利益確定、
- 900円で損切り
- 利益500円 : 損失100円
- 利益:損失5:1
- リスクリワードレシオ:5
こうやって見てみるとなんとなく理解できるでしょうか?計算式はそんなに難しくありません。
ではなぜこの比率が重要なのかを次に説明していきたいと思います。
リスクリワードがなぜ重要?
リスクリワードがなぜ重要かは勝率と合わせて考えていかなければならないと思います。
株式やFXでの利益は勝率とこのリスクリワードで決まります。
リスクリワードレシオが低くても、勝率が高ければ利益を上げることができますし、リスクリワードレシオが高ければ、勝率が多少低くても利益を上げることができるという関係になります。
こちらの表で見てもらえるとわかりやすいと思います。
こちらの表でいうと勝率が77%の場合はリスクリワードレシオが0.5でも利益が常に出ていますが、50%の場合はリスクリワードレシオを1.5以上にしなければ利益は出ません。
また、勝率がたとえ40%でもリスクリワードレシオが2以上であれば利益を出すことができます。

つまりトータルで利益を上げるには勝率とリスクリワードの2つを上げていかなければいけないということになります。
勝率を確実に上げていくにはそれなりの知識と経験が必要になってきます。
また、トレードにおいて自分の得意とするパターンのみでトレードするということは勝率を上げることにもつながります。
うまく利益を上げることができていないという方は、まずは自分のトレードの質をチェックして現状を把握してみてください。
自分の現時点でのトレードのリスクリワードレシオ、勝率がどのくらいなのかを確認し、そこからトータルで勝つための手順を探っていくということが必要になります。
リスクリワードレシオを上げる方法としては、損切りや利益確定の水準の見直しなどが上げられます。そして、損益比率が悪いようなトレードは見送るという習慣も必要です。
個人がマーケットを操作することはできませんが、マーケットに合わせて個人の損切りの水準や利益確定のタイミングを自由に決めることはできます。
こういったことを踏まえて考えると、このリスクリワードレシオをコントロールするという方が勝率を上げるより難易度は低いと考えられます。
私は株式ではリスクリワードレシオ3以上が良いと考えます。
それは株式は他のトレードと少し違いがあり、特殊だからだと考えているからです。
次はそちらについて少し説明していきます。
株式とFXでのリスクリワードの違い
FXや先物、仮想通貨などではリスクリワードは2:1で考えたりしますが、株式の場合は少し違います。
これは個人の感覚ではありますが、株式の場合は「思惑と材料」で需給が生まれ、需給によって株価が決まるからです。
そして、その材料が強思惑になればなるほど強い買い圧力になり、2、3倍という株が簡単に出てきます。
株式で考えていかなければいけない特殊なリスクリワードとしてとある銘柄に材料や好決算が出た場合、それに対してのリスクリワードの感覚が必要にもなってくるからです。
この材料で急騰している銘柄に乗っかってもよいのか?は経験によって大きく左右されると思いますが、そのリスクリワードをコントロールできるようになると他のトレードではなかなかできないリスクリワードレシオ10ということも可能になってきます。
ポイントとしては「材料が銘柄の時価総額に対してどれくらいのインパクトがあるか」を考えていけば感覚を身につけることができると思います。
方法としては毎日ストップ高をチェックして、その理由と銘柄の時価総額を合わせて見る習慣をつけてみてください。
強い材料と思惑が場中に出て入ることができなくても、押し目がある銘柄もあります。
そういった銘柄をトレードすることができれば短期での大きな利益を手に入れることができるかもしれません。
株式投資でリスクリワードを意識してみる
それでは実際のチャートを見ながらリスクリワードについて考えてみます。
6334 明治機械
注目した日は白枠の出来高急増の上髭陽線となった日です。

そのあと200日線付近で推移していたので、仮に平均を275円としました。
これに対し、ロスカットラインは254円、利確目処は前回高値である352円としました。
リスクリワードで考えてみると、リスクは21円に対し、リターンは77円とリスクリワードレシオは3.6になります。
また上昇トレンドが始まったということもあり、実際には3.6以上狙えるとも考えていました。
3667 enish
こちらも出来高増の大陽線になった日に注目していました。材料もありGC発生ということでトレンドが生まれそうだと判断しました。

株価がヨコヨコになり始めたところでこちらのエントリーは582円だとします。
これに対し、ロスカットラインは524円、利確目処は同じく前回高値である922円としました。
リスクリワードで考えてみると、リスクは58円に対し、リターンは340円とリスクリワードレシオは5.8にもなります。
6298 ワイエイシイ
こちらも材料があり見えづらいですが、白枠内でストップ高をつけました。
同じようにトレンドが出そうだということで最初のストップ高をつけた565円あたりをエントリーポイントとします。

これに対し、ロスカットラインはサポートラインである542円、利確目処は同じく前回高値である742円としました。
リスクリワードで考えてみると、リスクは24円に対し、リターンは177円とリスクリワードレシオは7.3にもなります。
こうやってみていくと株式のほうがFXや商品取引よりも銘柄の選定次第では高いリスクリワードレシオを出すことが可能ですし、引きつけることによってもリスクリワードレシオを上げることができます。
まとめ
今回はリスクリワードについて説明してきましたがいかがでしたでしょうか。
トレードトータルで利益を出すには勝率だけあげれば良いということではないと思います。
それでは株式投資におけるリスクリワードについてまとめてみます。
エントリーする前にリスクリワードを意識し、出口戦略を考える。
勝率を上げると同様にリスクリワードレシオ3以上。
リスクリワードレシオを上げるために、できるだけ引きつけてからトレードを行う。
最後に注意しなければいけないのはリスクリワードを意識しすぎるあまり、自分都合で相場と向きあわないことが必須です。
あくまでもマーケットを基準とし、マーケットに合わせたトレードを心がけましょう。
リスクリワードとぜひ合わせてこちらもご覧ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。