Sammyです。
今回を銘柄をスクリーニングする時にテンバガー株の見つけ方ということでどんなところに注目していけば良いかをご説明したいと思います。
過去のテンバガー銘柄の共通点を探っていくと今回ご紹介する内容が共通していることが多いのでこれらの条件でスクリーニングしていくとテンバガーを引き当てることができるかもしれません。
また、こちらの内容はチャートから探すというよりも四季報から探したほうが良いと思います。
それはテンバガーは低い株価、まだ他の人に気づかれていない銘柄から出ることが多いです。
チャートで急増し注目された銘柄よりも急増する前にその要因をファンダの観点から先回りしておいたほうが良いからです。
それでは早速テンバガーの条件をみていきましょう。
新興市場
テンバガーが生まれる市場として新興市場が多いと捉えています。
新興市場といえばマザーズですが、JASDAQ、場合によっては東証2部も含みます。
なぜ新興市場なのかというと、この後の話にも続きますが時価総額が低い銘柄は東証1部に鞍替えすることができませんし、東証1部に市場変更も材料と見なされ株価の上昇にもつながります。
テンバガーとなるには低い時価総額から積み上げていく必要がありますので、そうなるとスクリーニングの段階で東証1部の銘柄は省いても良いかもしれません。
時価総額が80億以下
続いては時価総額が80億以下の銘柄です。
テンバガーに限らず株では銘柄において見るべき価格は株価ではなく時価総額を見なければいけません。
分割などもありますので、時価総額で判断し、株価が100円から1000円になるというイメージではなくて時価総額が100億から1000億になる感覚を持ちましょう。
また時価総額が低ければ低いほどテンバガーになる可能性が高いです。
例えば時価総額が1000億の銘柄が時価総額10000億になるにはかなりの成長が求められます。しかし、時価総額が10億の銘柄が時価総額100億になるには前者よりも圧倒的にハードルが低くなります。
ですので、スクリーニングの条件として時価総額80億以下が良いと思いますし、できれば地合いの悪いときなどを狙って50億以下で買うことをお勧めします。
世界需要、国策などのテーマがある
次は世界需要、国策のテーマがあるかどうかです。
これはテーマを元に思惑により継続的な資金が入ってきますので、目先のテーマよりも社会の変化を捉えた長くて規模の大きいテーマのほうが大きな資金が流入してきますので良いと思います。
例えば「5G」であったりと、将来的に人の生活行動に変化をもたらす業種であることでしょうか。
もう少し具体的に説明すると約100倍株として有名な「MonotaRo」は工具通販サイトとして中小の工務店が様々な工具を安価に短時間で簡単に調達できるようになり、問屋が担ってきた伝統的な工具流通が抱えていた非効率さをインターネットによって改善したことによって大きな社会変化をもたらしています。
上場当時のことと照らし合わせていくと、上場は2006年ですので当時のインターネットバブルというテーマに乗っていたのではないかと考えます。
また、国策テーマを調べたいときはこちらのサイトを参考にしてみてください。
オーナー企業である
これまでとは少し変わって、その企業がオーナー企業であるということです。
大株主が創業者や創業者の関係組織が望ましいです。
オーナー企業である理由は将来的な売り圧を考えてのことです。筆頭株主がVCであるならばVCは投資による利益を目的にしているので、株価が上がったところで大きな売りがきます。
株は需給で成り立っていますので、大きな売り圧がなく買い圧が続けば必然的に株価も上がります。
オーナー企業であるならば自社の売却で利益を得るよりも本業を伸ばして時価総額をあげていくほうがオーナーにとっても株主達にとってもプラスになります。
ですので、その企業の筆頭株主、大株主が誰なのかということは長いスパンで保有するのであれば必ずチェックしておきましょう。
信用買残が多すぎない
信用買残が多すぎないということもオーナー株主であるということと似ています。
こちらも将来の売り圧を考えての内容です。
これは短期スパンだとしても信用買残が多いということはあまり良いことではありません。
信用買残が多いということは個人投資家が多く基本的には半年以内に手放さなければいけません。また、個人投資家に注目されているという点を考えてもすでに先回りされていることも予想できます。
信用買残が少ない=まだ個人投資家から気づかれていない時に仕込むことで値幅を出すことができ、テンバガーまでいけるのではないでしょうか。
では信用買残が多い、少ないはどうやって判断していけばよいか。
それは他の銘柄と比べてみるのがわかりやすいかもしれません。信用買残を普段から見る癖をつけていればその銘柄を見て多いか少ないか自然と判断できるようになります。
まずはあなたが持っている、買おうとしている銘柄とSNSなどでもっとも話題になっている銘柄を比べてみてください。話題になっている銘柄はきっと信用買残の数字が膨らんでいるはずです。
そういった銘柄はチャートが崩れ始めると損失に耐えられない個人投資家の信用返済の売りが降ってきます。
しかし、信用買残が少なければ現物保有の方が多いということにもなり、保有握力が強い投資家が多いはずです。
業績が伸びている
当たり前ですが、業績が伸びていることも重要です。
できれば売上は5%以上、利益率は10%以上伸びているほうが良いでしょう。
業績が伸びていれば赤字企業でも問題ありません。むしろ業績が赤字から黒字に変わったということは社業になにか変化があったとも読み取れます。
決算発表時に赤字から黒字転換した銘柄が買われる傾向もあります。
また、業績が伸びている理由も調べましょう。一時的なものなのか継続的なものなのかでも違います。
例えば業績の落ち込みが一時的なもので売られて株価が下がってはいるけれど、今後の業績は継続した上昇が見込めるとなれば大きなチャンスとなります。その場合は確かなファンダ分析が必要なのと銘柄に惚れ込みすぎないことも必要ですが。。
継続した業績の上昇が見込めるか、業績が伸びている理由はなにかということを必ずチェックしましょう。
ROEが10%以上を維持している
ROEとは自己資本利益率のことで、自己資本に対してどれだけ利益を得ることができたかを表す指標です。
つまりこのROEが高いということは、利益を効率よく上げているということになり、企業の収益性に注目している機関投資家もチェックしているはずです。
ROEが高い企業が必ずしも良いとは言えない場合もありますが、他の項目やその企業の財務状況と合わせていけばその点は回避できるはずです。
業種にもよりますが、高ROEの企業はオンリーワンの業務を行っている可能性も高いと感じています。自己資本に対してどれだけ利益を得ることができたかを表す指標ですので、ROEを維持する、もしくは上げ続けるということはそう簡単ではありません。
維持できる、もしくは上げ続けることができる理由が必ずあるはずで、その理由は必ず業務内容に関わってきます。
ここでも同じように、ただROEが高いんだなと見過ごすのではなく、なぜ高いROEを維持することができるのか?という点でファンダ分析を行うことが重要です。
自己資本比率が40%以上である
最後は自己資本比率が40%以上です。これは財務の良し悪しと将来的な増資の可能性という面から分析する必要があります。
単純にいうと自己資本比率が低いということは借金など自己の資本でない資金が多く財務が危険な場合が多いです。
もし自己資本比率が著しく低い銘柄があればその銘柄の財務状況をチェックしてみてください。
逆に自己資本比率が高い銘柄の財務を見てみると剰余金が多く、借金などの負債部分が少なくなっている場合が多く、安定した経営ができているはずです。
できればキャッシュフローや業績の伸びと合わせてみていただきたいのですが、自己資本比率が低すぎないということは借金などで無理なレバレッジを掛けずに業績を伸ばせることが出来ています。
企業の経営状態が安定しているかどうか、すぐに判断できるのが自己資本比率ですので、スクリーニングの条件に組み込む必要があると感じています。
まとめ
テンバガーを見つけるためのスクリーニング条件としていくつかあげてきましたがいかがでしたでしょうか。
もっと簡潔にまとめてみると
大きなテーマをもっていて時価総額の低い新興市場銘柄である。
オーナー企業であり、個人投資家に注目されすぎておらず、将来的な売り圧が少ない。
業績を伸ばしながらも安定して経営ができている。
この他にも重要なこととしてその企業が業界においてオンリーワンの企業であるということも条件になってくると思います。
他の企業に真似されることなく、国内オンリーワンの企業であれば必然的にその企業の価値が高まりますので、ぜひともそういった視点でもファンダ分析をしてみてください。
ファンダをベースとした長期投資のスクリーニングに関して、こちらも合わせてご覧ください。